ハイヤーとタクシーの違いはどこにある?

ハイヤーとタクシーは、顧客を車に乗せて目的地まで送り届けるという点では共通のサービスです。同じ会社が両方のサービスを手がけることも珍しくありません。両者は別物だというイメージは持っていても、具体的な違いをぱっと答えることは難しいのではないでしょうか。

大きな違いの一つは、サービスの依頼方法にあります。タクシーは道を走っているところを手を挙げて呼んだり、駅前で待機している車に乗ったりすることが一般的です。電話で呼ぶこともありますが、その場合もすぐに来てもらうよう依頼することが多いでしょう。雨天時や歩くのに疲れた時など、ちょっとした時の足として利用するのに適したサービスです。これに対して、ハイヤーは事前に契約手続きが必要です。最初に利用区間を伝えて見積もりを出してもらい、契約内容と場合によっては料金の支払いまで済ませて初めて乗車をすることが可能になります。一部の官公庁や企業ではハイヤーしか使えないケースもあります。セキュリティー上の理由から、あらかじめ車のナンバーやドライバー氏名を伝えた車しか入れないのです。このような場所は偶然拾ったタクシーでは対応できません。

両者の違いは車の外観にも表れます。ハイヤーといえば黒塗りの高級車というイメージをお持ちの方が多いでしょう。しかし、タクシーでも黒い車は存在します。決定的な違いは、色ではなく車の上のランプや料金メーターにあります。タクシーではおなじみのこれらの設備はハイヤーにはありません。見えない部分にメーターがついていることはありますが、少なくとも乗客に見せることを目的にはしていません。関西地方では1台の車がハイヤーとタクシーの両方の役割を果たすこともあるものの、やはりハイヤーとして利用する場合はランプを外し、料金メーターには目隠しの覆いをします。

ハイヤーは会社の重役やVIPを乗せる機会も多く、乗務員に求められるレベルも高くなりやすいという特徴があります。言語一つをとっても、流しのタクシーで英語を話せる乗務員に出会えるかは運次第ですが、ハイヤーなら英語を話せる乗務員を簡単に指定できます。また、乗り降りの際の介助など、タクシーよりも丁寧なおもてなしを受けることができます。これは車の中だけに限りません。空港等の混雑する場所で乗車するなら、車を離れてロビーまで迎えに来てもらうことも可能です。タクシーより手間や費用がかかることもありますが、それに見合ったサービスを受けられることはハイヤーの大きな利点です。